Sep 13, 2009
最上級のサービスでは、高級タイプの会員制リゾートへの入会で
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東日本大震災の被災地を取材するため、7月25日〜8月7日に福島県に入った。主な取材場所は、津波被害を受けていない内陸部の山村だったが、東京電力福島第1原発事故に伴う政府の避難政策が、家族や地域社会に及ぼす影響が甚大なものであることを痛感させられた。【高島博之】
伊達市上小国地区の区民会長、菅野康男さん(74)の自宅は6月30日、放射線量が局所的に高い「ホットスポット」に当たるとして特定避難勧奨地点に指定された。警戒区域や計画的避難区域とは異なり、避難は住民自身に委ねられている。
菅野さんは妻と息子家族の6人暮らしだったが、孫たちが夏休みに入ったことをきっかけに息子家族4人だけを放射線量の低い県内の別の地域に避難させた。「自分は今さら慣れないところで暮らすより、ここにいた方がまし」と菅野さんは話すが、玄関先の孫のおもちゃを眺める目は寂しそうに見えた。
特定避難勧奨地点は、「地域」ではなく「地点(世帯)」ごとに指定を行う。そのため、隣同士でも、指定と指定外に分かれることが起きる。伊達市では、指定世帯が避難すれば避難先の住居費が無料になる他、固定資産税や医療費の自己負担分などが免除されるが、指定外世帯が自主避難した場合は経済的支援は何もない。
こうした「経済的格差」が地域社会を壊すとして、同市下小国地区の会社員、高橋裕一さん(41)は、指定前から「一部世帯の指定ではなく、地域ごとの指定」を求めて署名活動などをしてきた。
国が行った高橋さんの自宅の測定結果は、指定基準となる毎時3・2マイクロシーベルト以下の2・6マイクロシーベルトだったが、100メートルほど離れた家で約4マイクロシーベルトを記録したため、市独自基準の「妊産婦や子供のいる世帯は、基準を超えなくても周囲に高い家があれば柔軟に指定する」に該当し、指定された。
高橋さんは苦悩している。市から指定世帯に配布された避難希望を問う「意向調査票」への回答を指定された113世帯で唯一、保留した。「現状の世帯ごとの指定を認めることはできない。指定された家は公表されていないが、大体みんなが分かっている。この家は支援されているが、あの家はないといった、お金の問題が地域を分断する」と話す。高橋さんは、国や市からの支援を受けないまま、妻と子供だけを市内の放射線量の比較的低い地域に避難させた。
分断されてしまった家族や地域社会が再び元の姿に戻ることは極めて難しいと感じた。
8月21日朝刊
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◇普及へ組織は不可欠−−富永鳩山さん(72)
「俳句や川柳など短詩型文学の中に、『自由律』が文学として認識されてもいいのではないか!」
全国の自由律俳句の結社などに呼びかけ、念願の「自由律句のひろば」をこのほど設立した。あえて「自由律句」としたのは、「俳句は五・七・五の定型。従って『自由律俳句』というのはふさわしくない」との持論からだ。
中学1年の時、「新しい文学」という本で、型や季語にこだわらない自由律俳句と出合った。大学時代には、アルベール・カミュの「シジフォスの神話」を読み感動。肉体と精神の関係を「不条理」とする内容に、傾倒する郷里の先人で自由律俳人・種田山頭火が浮かんだという。
大庄屋に生まれたものの母が自殺。その後、家は没落し一家離散という悲劇に遭った山頭火の人生そのものに「不条理」を感じた。
79年、防府市で「山頭火研究会」を設立。作品や功績、自由律俳句の普及に奔走したが、「季語はなく行動をよんだだけ。あれが俳句か」と周囲は容易に受け入れなかった。
俳句には「協会」という組織が普及に大きな役割を果たしているが、自由律俳句には趣味人の集まりともいえる「結社」が散在するだけ。戦後、学校教育などでは俳句が取り上げられ『定型の俳句』が定着する一方、自由律俳句の山頭火や尾崎放哉らは忘れ去られ、さらに組織や連帯感が無いことが「自由律俳句普及を阻む壁」と思い至ったという。
設立から三十数年、自由律俳句を一般に広める傍ら、組織の必要性を訴え続けた。07年、仲間たちに呼びかけ自由律俳句を全国に発信する「群妙」を創刊。今回のひろば設立は、将来の「協会」設立を視野に入れた布石ともいう。
昨年、膵臓(すいぞう)がんを患った。大手術の末、復帰はできたが、体重は減り体力はめっきり落ちた。だが、「ひろば」が大きな支えとなっている。「多くの設立発起人が私の背中を押してくれている」と感謝を忘れない。【後藤俊介】
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◇プロフィル
防府市生まれ。明治大文学部卒。書道家。山頭火や自由律俳句の研究を続け現在、山頭火ふるさと会名誉会長。群妙主宰。
〔山口版〕
8月21日朝刊
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